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原産地の表示について(関税法第71条第1項に規定されている表示)

 先日、原産地を偽った表示又は誤認を生じさせる表示がされている貨物の輸入について、それを規制する規定として関税法第71条の条文を紹介しました。

この条文(第1項)について少し説明を加えておきます。

 

「関税法第71条」

 第1項 原産地について直接若しくは間接に偽った表示又は誤認を生じさせる表示がされている外 

     国貨物については、輸入を許可しない。

  

1. 第1項の語句についての説明

(1)「直接」とは

    → 「貨物自体」を指しています。

(2)「間接」とは

    → 「貨物そのもの以外、たとえば容器、包装等」を指しています。

(3)「偽った表示」とは

    → 「貨物に原産地以外の国等において生産されたことを示す表示をいいます。

    (たとえば、中国産の貨物に「MADE IN USA」、[PRODUCED IN ITALY」、

    「FABRICATED IN FRANCE」のように、貨物の原産地以外の国又は地域において生産・

    製造されたことを示す表示をいいます。)

(4)「誤認を生じさせる表示」とは

    → 虚偽の原産地が必ずしも明白に表示はされていませんが、一般的、客観的にみて、原産

   地の誤認を生じさせるような表示をいいます。

 

   具体的には以下のような場合が、原則として「誤認を生じさせる表示」となります。

◎原産地について「誤認を生じさせる表示」とは

① 原産地以外の国、地域及び都市名等の名称(以下、「国名等」と書きます。)の表示がある場合 

  であって、

 イ.単に原産地以外の国名等が表示されているとき

 ロ.原産地以外の国名等をその一部として用いた商標等が表示されているとき

   (表示が商標の場合、その商標が真正なものであり、日本において著名であるときは、除外さ

   れる場合があります。)

 ハ.貨物の原産地以外の国名等が、「IMPORTED FROM ○○」、「LICENSED BY ○○」の

   ように貨物の輸出国を示す字句等原産地を示すものと誤認される字句とともに表示されていると

   き

 二.貨物の原産地以外の国名等が貨物の製造に使用された原材料の原産地として表示されてい

   るとき

   (たとえば、原産地以外の国名等が「YARN」、「MATERIAL」、「FABRIC」等の字句の後に 

    「MADE IN ○○」のように表示されている場合をいいます。)

 

② 会社名又は商標その他の図柄等の表示がある場合であって、

 イ.貨物の原産地以外の国の国旗若しくはその図案又はそのような国旗若しくはその図案を用い

   た商標その他の図柄が表示されているとき

 ロ.一般に貨物の原産地に所在しないと認められる会社の名称、又は一般に貨物の原産地のもの

   でないと認められる商標その他の図柄が表示されているとき

 ハ.輸入貨物の原産地以外の特定の国等の特産品であると一般的に認められている貨物の名称

   が表示されているとき

   (たとえば、日本以外の国等を原産地とする絹織物に「大島紬」等の表示がされている場合をい

    います。)

 

 

Posted by ミツワ株式会社 on 2009.02.05