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関税法
第1条(趣旨)
この法律は、関税の確定、納付、徴収及び還付並びに貨物の輸出及び輸入についての税関手続の適正な処理を図るため必要な事項を定めるものとする。
この条文には、「及び」と「並びに」というよく似た接続詞が使われていて、どこでどのように区切って読めばいいのか分からないという方がいるかもしれないので、以下に「及び」と「並びに」という接続詞について説明をしておきます。
◎「及び」と「並びに」について
1.「及び」について
結び付けられる用語が二つだけのときには、「A及びB」のように使います。
結び付けられる用語が複数あり、それらが全て単純に並列的に結び付けられるときは、「A、B、C、D及びE」と記述されます。
この条文において、
(1)上記の「結び付けられる用語が複数あり、それらが全て単純に並列的に結び付けられるとき」には、「関税の確定、納付、徴収及び還付」(関税の確定と関税の納付と関税の徴収と関税の還付)が該当します。
(2)同じく上記の「結び付けられる用語が二つだけのとき」には、「貨物の輸出及び輸入」(貨物の輸出と貨物の輸入)が該当します。
2.「並びに」と「及び」の使い分けについて
一方、用語のつながり方が、並列的でないときは「及び」と「並びに」を使い分けてその関係を明らかにします。
そのとき、大きく分かれる段落に「並びに」を使い、その内部で小さく分かれる段落に「及び」を使用します。
この条文では、前記の1-(1)と1-(2)のそれぞれ並列的につなげられた用語のつながりを、「並びに」という接続詞を使用して接続していることになります。
具体的に(くどく)書けば、
「この法律は、
(関税の確定、 関税の納付、 関税の徴収 及び 関税の還付)
<並びに>
(貨物の輸出 及び 貨物の輸入)
についての税関手続の適正な処理を図るため必要な事項を定めるものとする。」
つまり、(関税の確定、関税の納付、関税の徴収及び関税の還付)と(貨物の輸出及び貨物の輸入)
とを、(大きく分かれる段落に使用する)接続詞「並びに」でつなげているということになります。
こんな感じで、いいのかな?
参考図書
発行:株式会社ぎょうせい 田島信威著 「法令用語ハンドブック(平成16年2月25日初版発行)」